インテル コーポレーションとBroad Institute、
ゲノム解析ツールキットの解析速度を飛躍的に向上
ガン、神経変性疾患、循環器疾患の遺伝子サンプルの解析を高速化
2014 年 3 月 31 日
<ご参考資料>
* 2014 年 3 月 26 日に米国で発表されたプレスリリースの抄訳です。
ニュース・ハイライト
- Broad Instituteのゲノム解析ツールキット(GATK)の最新バージョンを、インテル® Xeon®プロセッサーのインテル® Advanced Vector Extensions(インテル® AVX)に最適化
- インテル® AVX活用により、メインの演算カーネルの高速化が可能になり、変異検出全般に要する解析スピードを3~5倍高速化
インテル コーポレーション(本社:米国カリフォルニア州サンタクララ)とBroad Instituteは本日、医学的な遺伝子情報の解析と遺伝子変異の検出に要する時間を飛躍的に向上したと発表しました。インテルとBroad Instituteは、Broad Instituteが提供する最新バージョンのゲノム解析ツールキット(GATK)3.1を、インテル® Xeon®プロセッサーのインテル® Advanced Vector Extensions(インテル® AVX)に最適化することで、研究課題への対応や医学上の発見の高速化を実現するために、変異検出の全体的な時間を従来と比較して3~5倍高速化しました。
これらの解析速度の向上により、従来では3日間かかっていた全ゲノム解析を1日で完了できます。そして、この新しい手法とGATK 3.1を組み合わせて利用することで、数万のDNAサンプルから構成されるデータセットを解析できるようになり、従来の手法と比較して100倍の解析速度の高速化を実現しています。また、大規模な相関研究での変異解析を高速化することで、これまで実現不可能と考えられていたガン、神経変性疾患、循環器疾患の新しい医学的発見が可能になります。
Broad Institute ゲノム・シーケンシング担当グループ・リーダー 兼 アナリストのエリック・バンクス氏は「インテルとのパートナーシップを通じて、GATKに含まれる主要ツールの一つである変異コーラーの稼働時間を大幅に短縮できました。インテルとの協業を今後も継続し、GATKパイプライン全体の品質と性能の改善により、世界中の人々に貢献できることを楽しみにしています」と述べています。
インテル コーポレーション 上席副社長 兼 データセンター事業本部長のダイアン・ブライアントは「インテルは、科学的発見の障壁となっていたコンピューティング上の最大のボトルネックの一つを、Broad Instituteの専門家と共同で解決できることを光栄に思います。私たちは、あらゆる人々にパーソナライズされた医療を実現するために、この意欲的な課題の解決に注力しています」と述べています。
GATK 3.1は、非営利の研究目的用途のためにBroad InstituteのWebサイト(http://www.broadinstitute.org/gatk/)で公開されています。営利目的の商用ユーザーは、Appistry社より(http://www.appistry.com/gatk)、GATK 3.1のライセンスを取得することができます。
Broad Instituteとインテルのコラボレーション
インテルとBroad InstituteのGenomics Platformとの協業の一環として、インテル® AVXを使用したBroad InstituteのGATKソフトウェアのパフォーマンスの高速化に貢献しました。GATK 3.1は、次世代再配列データの解析のためにBroad Instituteで開発された新しいソフトウェア・パッケージです。世界中で数万人のユーザーがGATKを使用しており、さまざまなツールを提供しています。これらのツール群では、主に変異検出と遺伝子型決定に重点が置かれ、データ品質の確保にも注力しています。信頼性の高いアーキテクチャー、高性能な処理エンジンと演算機能により、あらゆる規模のプロジェクトで利用できます。
インテル® AVXは、ノートブックPCからサーバーまでの幅広いインテル・プラットフォームに搭載されるインテル® SSEへの256ビットの拡張命令セットで、高いコンピューティング能力を必要とするアプリケーション向けに設計されています。インテル® AVXはパフォーマンスを向上し、より優れたデータ管理が可能になるとともに、画像、音声 / ビデオ処理、科学的シミュレーション、金融分析、3Dモデリング、解析などの用途に適しています。
今回の成果は、インテル製品を搭載したサーバー上でGATKパイプラインの品質とパフォーマンスを向上させるという両社共通の長期的な目標を実現した、数多くのプロジェクトの中の最初のものです。
以上
インテルについて
インテルは、革新的なコンピューティング技術で世界をリードする企業です。インテルは、仕事や生活で利用される様々なコンピューティング機器の基礎となる重要な技術を開発しています。インテルに関する情報は、http://www.intel.co.jp で入手できます。
Broad Institute of Harvard and MITについて
Eli and Edythe L. Broad Institute of Harvard and MITは、現役世代のクリエイティブな科学者による医療の変革を目的として2004年に発足しました。Broad Instituteは、生命を構成するあらゆる分子成分とその関係の解明、人間の主な疾患の分子基盤の発見、診断と治療法に対する新しくかつ効果的なアプローチの開発、発見内容、ツール、方法論、データの科学コミュニティー全体への普及を目指しています。
MIT、ハーバード大学、関連する病院施設、先見の明を持つロサンゼルスの慈善家であるエリおよびエディス・L・ブロード夫妻によって設立されたBroad Instituteには、教授、専門家スタッフ、MITとハーバードの生物医学研究コミュニティーなどの学生が所属し、コラボレーションは、世界40カ国以上の100以上の公的・私的機関に広がっています。Broad Instituteの詳細については、http://www.broadinstitute.org(英語サイト)をご覧ください。
* Intel、インテル、Xeon、Intel ロゴは、米国およびその他の国におけるインテル コーポレーションの商標です。
* その他の社名、製品名などは、一般に各社の商標または登録商標です。
