自律走行車技術を活用した安全な道路づくり

完全な自律走行車向けに開発された技術が、普及している先進運転支援システム(ADAS)を改善

インテル コーポレーション 上席副社長 兼 モービルアイ 社長 兼 CEOアムノン・シャシュア博士

 

<ご参考資料>
2019年1月8日に米国で発表された資料の抄訳です。

 

安全は、私たちにとって常に一番重要な指針です。自律走行車の未来を追求する上で、安全は道徳的に不可欠ですが、現時点でより多くの命を救える技術があるとすれば、未来を待つ必要はありません。

 

私たちの活動の全ては原則、規模の拡大を念頭に置く必要があり、絶えず技術を市場のニーズに合わせる最良の方法を模索しています。モービルアイは、コンピューター・ビジョン技術によって道路上における生命を救えるという考えに基づき、先進運転支援システム(ADAS)のパイオニアとなりました。この能力は、現在、完全な自律走行車の構成要素となるまでに成長しました。

 

追加情報:Intel at CES 2019 | Autonomous Driving at Intel | Mobileye News

 

そして、その逆も同様であるといえます。自律走行車用に開発された新しい技術は、ADASの大規模化を可能にし、道路上に新しい安全レベルをもたらしています。

 

自律走行車向けの技術がADASを次のレベルへ

一般的に、車両の自動化には5つのレベルがあります。その中で、ADASシステムはレベル1および2に入り、レベル3~5は、ある状況における条件付きの自動運転から、人間が介入しない完全な自律走行まで、自動運転の度合いで異なります。

 

現在、レベル1およびレベル2の車を購入することができますが、様々なレベルで自動化が必要なレベル3~5の車は開発中という状況です。自律走行車は技術的には可能であることは分かっています。しかし、研究室から出て路上に行く段階における真の課題は、安全保証や社会的受容など、より複雑な問題に応えることにあります。そして、そのために、マッピングや安全性など、自律走行技術の実現で、より困難な課題を中心にイノベーションを進めてきました。

 

自律走行車を中心に設計したこのテクノロジーは、ADASを次のレベルに導きます。

 

モービルアイは、自律走行車に必要な地図をクラウドソースするRoad Experience Management™ (REM™)技術を開発しました。私たちはこれをGlobal Roadbook™と呼んでいます。そして、私たちは現在、これらのマップを利用して、ADAS機能の精度の改善を図っています。この一例が、以前発表したデータ収集資産を活用しながら、フロントカメラとRoadbook技術を組み合わせてレベル2以上を実現しようとするVolkswagenとモービルアイの継続的な取り組みです。現在進行中の開発においては、より広範な市場での展開を見据えた幅広いレベル2以上の車両を対象としています。

 

 

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また、自律走行車の意思決定をより安全に行うために、技術的に中立な数学的公式モデルであるResponsibility-Sensitive Safety(RSS)を開発しました。産業界や政府が、自律走行車プログラムにこのRSSを採用する計画を発表し、自律走行車における安全性の業界標準の確立に向けた私たちの取り組みを支援するなど、大きな注目を集めています。例えば、中国運輸部の基準機関であるChina ITS Allianceは、今後の自律走行車における安全基準の枠組みとしてRSSを利用する提案を承認しました。Valeoは、同社の自動運転車プログラムにRSSを採用し、業界標準について協業することに合意しています。また、BaiduはプロジェクトApolloにおいて、RSSのオープンソース実施が成功したと発表しています。

 

現在、私たちはRSS技術をADASの研究室に戻し、自動緊急ブレーキ(AEB)に対する積極的な強化策としての使用を提案しています。私たちはこれを、automatic preventative braking(APB)と呼んでいます。APBは公式を用いて車両が危険な状況に入る瞬間を決定し、衝突を防止するために急ブレーキをかけるのではなく、小さく、目立ち過ぎない予防的制動を適用することにより、車両をより安全な状態に戻します。

 

手ごろな価格のフロントカメラを装着し、すべての車両にAPBを設置することにより、運転時の誤った意思決定から生じる前後方向の衝突のかなりの部分を排除できると考えています。また、この難しい課題に対してサラウンドカメラ感知とマップを用いることにより、より多くの状況で予防的制動を適用でき、このような性質の衝突のほぼすべてを排除することが期待できます。

 

APBのような予防技術が「ビジョン・ゼロ」の鍵を握っており、これらの予防技術がユビキタス化されることにより、運転時の誤った意思決定に起因する交通事故による死亡・ケガがほぼゼロになると期待しています。そして、これは、周囲のインフラではなく、車内に存在するという点が、世界のビジョン・ゼロ・ツールキットにおける他ツールと一線を画す点です。スピードバンプや制限速度の低速化などのような交通の流れを妨げる障害物を設置するのではなく、APBは、必要な時に限って安全を維持できるよう積極的に車両の速度を調整するため、交通の流れを犠牲にすることなく安全性を向上します。

 

自律走行車を超えて

私たちは、自律走行車技術のADASへの波及効果に加え、車両だけに留まらない、全く新しい応用例や収益源を見つけ出しています。

 

その良い例が、世界で最も高度な地図作成機関の一つである「Ordnance Survey」との新しいパートナーシップです。電力会社の車両に当社の据置型システム「Mobileye 8 Connect™」を搭載することにより、自律走行車向けに英国のマップ化を進めるだけでなく、当社として初となるデータ・サービス製品を電力会社に提供できるようになります。

 

また、何ヵ月も官僚的な指示に従い、古い不正確な情報に頼りながら地中に単純な穴を開けるのではなく、私たちのREMデータを使用して、地下資産に対応する地上のランドマークに容易にマッピングし、プロセスが迅速化されることを想像してみてください。この例は、自律走行車向けに開発中の技術の全く新しい用途が非常に有望であることを示唆するとともに、スマートシティーの実現にも役立ちます。

 

自律走行車は私たち全体の壮大な目標

自律走行車が命を救うという約束を果たすまでには、もうしばらく時間を要します。一方、当社のADAS技術は、カメラを搭載したアクティブ・セーフティシステムによる救命の能力を認めている世界有数の安全格付け機関から大きな評価を得ています。2018年は、16機種がEuroNCAPから5つ星の安全性評価を受けましたが、そのうち12機種にはモービルアイの衝突回避技術が搭載されています。

 

この技術の多くは、自動化の未来への道を拓き、中国では北京バス、イスラエルではVolkswagen Group、Champion Motorsおよびモービルアイのパートナーシップなど、初期の自動化されたモビリティ・アズ・ア・サービスを提供する基礎を形成しています。

 

その一方で、ADAS事業は成長を続けており、Great Wall Motor Companyとは中国外においてモービルアイ搭載のADAS車を市場投入する契約を締結しています。そして、この1年間でOEM24社、Tier1企業8社において28のデザイン・ウインを獲得し、OEM16社、Tier1企業5社の計78車種において20のプログラムが進行しています。この内、56車種は先進機能を搭載しています。

 

私たちには、ADASを通じて安全上の利益を可能な限り最大化するという道徳的義務を負っています。これは、自律走行車の安全基準の定義に向けた取り組みを早急に進める一方、ビジョン・ゼロを信じるすべての人々と協力して、組込み型から備付け型まで、そして自動運転レベル1~3までにわたり、ADASの命を救う力を受け入れることを意味しています。今日、人々の生命は危険にさらされているからこそ、モービルアイとインテルは安全という指針を追求し続けています。

 

Statements in this news summary that refer to future plans and expectations, including with respect to Intel’s future products and the expected availability and benefits of such products, are forward-looking statements that involve a number of risks and uncertainties. Words such as “anticipates,” “expects,” “intends,” “goals,” “plans,” “believes,” “seeks,” “estimates,” “continues,” “may,” “will,” “would,” “should,” “could,” and variations of such words and similar expressions are intended to identify such forward-looking statements. Statements that refer to or are based on estimates, forecasts, projections, uncertain events or assumptions, including statements relating to total addressable market (TAM) or market opportunity and anticipated trends in our businesses or the markets relevant to them, also identify forward-looking statements. Such statements are based on the company’s current expectations and involve many risks and uncertainties that could cause actual results to differ materially from those expressed or implied in these forward-looking statements. Important factors that could cause actual results to differ materially from the company’s expectations are set forth in Intel’s earnings release dated October 25, 2018, which is included as an exhibit to Intel’s Form 8-K furnished to the SEC on such date. Additional information regarding these and other factors that could affect Intel’s results is included in Intel’s SEC filings, including the company’s most recent reports on Forms 10-K and 10-Q. Copies of Intel’s Form 10-K, 10-Q and 8-K reports may be obtained by visiting our Investor Relations website at www.intc.com or the SEC’s website at www.sec.gov.

インテルについて

インテル(NASDAQ: INTC)は、半導体業界をリードする企業として、世界中の技術革新の基盤となるコンピューティングや通信の技術により、データを中心とした未来を創造します。技術的な優位性を基盤に、世界中のさまざまな課題の解決だけでなく、クラウドからネットワーク、エッジ、そしてそれらをつなぐあらゆるモノに至るまで、スマートかつつながっている世界を支える数十億ものデバイスやインフラを安全に接続するための支援に取り組んでいます。インテルの詳細については ニュースルーム またはインテルの Webサイト をご覧ください。

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